君と秋

寒さが増していくと

僕らは夜空を見上げるようになる

寒さが増していくと

僕らは誰かを想うようになる

寒さが増していくと

僕らは寂しさを募らせるようになる

秋は寂しさを

少しずつ僕らに馴染ませて

冬空を詩にするための

心地よい孤独をくれる

服が分厚くなるほどに

星空も儚く輝いて

君のいない足元を

転ばぬように照らしてくれる

肌寒い秋夜を身に纏い

今日も私は君を想って夜空を仰ぐのです

夜空の星になって

いつまでもこの夜に溶けていたいのです

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