THE SUPER FRUIT 『チグハグ』歌詞分析 〜令和時代のエッセンシャルソング!?〜

はじめに

THE SUPER FRUIT、通称スパフルをみなさん知っていますか?

若者を中心に人気急上昇中のアイドルグループです。

彼らの楽曲に『チグハグ』という曲があります。

キャッチーな歌詞とダンスでTikTokを中心にバズった彼らの代表曲です。

この曲、もちろん歌詞とダンスのキャッチーさも素晴らしいんですが、よく聞いてみると令和時代の若者の生き方を上手く描写した作詞がされているんですね。

ちなみに私はスパフルのファンではないですし、他の楽曲も知りません。

単純にこの楽曲について書きたいと思って書くだけですので、そこのところはどうぞ。

楽曲リンク

歌詞分析

早速1番のAメロから見て行きましょう。

あのね、あのね、気が付いたんだ。

いつの間にか合わせている

楽しい時 悲しい時

空気読んで自分隠した

この1番Aメロでは、現代に絞ったことではなく、より普遍的な人の悩みを描写しています。

続いて、この部分。

でもね、でもね、みんなと違う

それは、それは、愛しいこと

不揃いでも、凸凹でも

気にしなくていい

この部分は非常に現代的な表現となっています。

人と合わせることは、よく言えば協調性があるということ。

特に一昔前の考え方では、合わせられることに美学があった。しかし、現代の思想は違います。

令和時代においては、「みんなと違う」は「愛しいこと」なのです。

それはSNSが普及し、YouTubeやTikTokなど、自分の「好き」を世界中に共有できる現代だからこその価値観です。そしてそうした生き方は、新しいスタンダードになりつつある。若者の思想から透けて見える時代の変化を感じさせます。

まるで真逆の僕と君でも

パズルのピースみたいに当てはめてみたらさ

ピッタリかも

ちぐはぐはぐ、ちぐはぐはぐハグして

そしたら解り合えるのさ

ちぐはぐはぐ、ちぐはぐはぐしよ

愛は地球を救うのさ

嫌なことは嫌と言ってOK

好きなことはとことん突き進んで

僕ら全員天然記念物

なんて、すばらしいじゃん!

Bメロでは「君」という単語を用いて、当事者意識を与えています。ここで、ロマンスとして捉えることも可能となります。

さて、サビです。

ここのリズムの良さはいうまでもありませんが、歌詞として見たいのは「嫌なことは嫌と言って〜」以降です。

嫌なことは「嫌」と意思表示をする。

そして、「好き」を突き進む。

この価値観は令和のこの時代ではスタンダードな考え方です。若者はこういう気持ちで生きていきたいと思い、そしてそれができる社会になりつつあります。それは、SNSが若者の居場所となった現代の情報社会における新たな価値観。

そこでは、僕たちはみんな「天然記念物」なのです。

ラストはCメロを見てみましょう。

まる、さんかく、しかく

僕らのハートは唯一無二の個性だから

我々の持っている心(ハート)、そして心を中心とした自分自身は「まる、さんかく、しかく」といったシンプルな構成ではありません。

幾つもの形が重なって、とてつもなく複雑なのです。

そして、1人として同じ形の人間はいないのです。

まとめ

今回はスーパーフルーツの『チグハグ』の歌詞を分析しました。

一人一人の複雑な個性を大切にして、「好き」のために生きる。

現代の若者の価値観を限りなくストレートに表現し、それをリズミカルな楽曲に乗せたこの曲は、令和時代のエッセンシャルソングであると言えるのではないでしょうか。

まだまだ若いアイドルがこの曲を歌い、それがSNSで多くの若者に届き広がっていくことで、上記した新しい価値観はますます浸透していくでしょう。

今後も作詞家であるサトダユーリさんに注目、そして、令和という新しい時代の生き方を、皆さんも考えてみてはいかがでしょうか。

THE SUPER FRUIT 『チグハグ』ぜひ聴いてみてください。

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